エンジンの排気により、空気中の水分が増加し飽和水蒸気量にまで達する場合がある。結果それが凝縮し水滴、氷になり雲となる。航空機の燃料として、レシプロエンジンの場合はガソリン、ジェットエンジンの場合は灯油をベースとしたケロシンが使われる。いずれも主な成分は炭化水素であり、炭素は燃えて二酸化炭素になり、水素は水となる。水の量は燃料の量とほぼ同じであり、それが熱せられて水蒸気として放出される。もともと存在する水分と合わせてこれが水滴になり、さらに高高度の低温の下で氷結して飛行機雲となる。このため、中緯度地域では5000m〜13000mの高度に存在していることが多い。 エンジンが4つある飛行機(ボーイング747、エアバスA340など)からは4本の雲が出るが、左右2本ずつがまとまって2本しか出ていないように見えることがある。航空機の機種を知る手がかりにしようとする場合は注意が必要である。 |